50代の独身男性です。早期退職した自由人です。趣味のオーディオや音楽について語ります。
(前回からの続き)
値段的にはアキュフェーズの方が当然高く、時代的にも20年の格差がありますが、マランツのSA14というCDプレーヤーは本当に美しい音色で、いまだ色褪せません。
アキュフェーズを購入したら引退させるつもりでしたが、とても引退させるわけにはいきません。
値段を超えた名機ですので、壊れない限り、これからもアキュフェーズと並行して使い続けていきます。
さて最後にNASですが、いままではいくら頑張ってもディスク再生の方がNASより音がよく、ACアダプターの交換と、電源ケーブルの交換で相当音質は改善しましたが、それでもよく聴くと、わずかですがディスク再生の方が音は良く、利便性という点ではNASを使う意味はありますが、音質に限って言えば、NASの存在価値はありませんでした。
やはりそれでは納得がいかないので、もう一度これが最後と思い、高価なUSBケーブルを買ってみました。クリプトンのHRというケーブルです。33000円しました。
今まで使っていたフルテックのケーブルが1万円でしたので、3倍以上の価格です。
USBケーブルでそんなに音が変わるものだろうかと、半信半疑でしたが、これが変えてみると、まさに目からうろこの大変化でした。
同じアキュフェーズのDACを通して聴いているのに、ディスク再生とNASでは音が全くの別物です。
今までのフルテックでは、音のクオリティーはディスク再生よりほんのわずかに劣るものの、ほぼ一緒で、音色に関しては、それこそブラインドテストをしても絶対に区別がつかないであろう、全く同じでした。
ところがどうでしょう。クリプトンのケーブルにしたら、音のクオリティーも上がりましたが、それ以上に音色が全然違うのです。
クリプトンの音色は高域が澄み切って、艶があり、光沢感のあるきれいな透き通った音がどこまでも伸びていく感じです。
残響音が豊かで、ただしそれが強すぎて、バイオリンの広域はものすごく伸びやかで、鳥肌物の美しさなのですが、今までよかったピアノの高域が、残響過多で、音が割れ気味というか、音源によっては濁って聞こえてしまいます。
これはいけませんが、でもどうしようもなく、それでもクリプトンのケーブルで聴く、バイオリンやチェロの音色は最高で、オーケストラの複数のバイオリンの音も、くっきり分離して生々しく聞こえ、しかもこの世のものとは思えないような、輝きと艶のある見事な美音で奏でてくれますから、これは捨てられません。
ということで、このクリプトンのケーブルの音は、諸刃の剣で、ものすごい透明感と、解像度の高さで、まぎれもなくハイエンドのものすごい音なんですが、一方マランツのような柔らかさはなく、とがった音というか、切れ味が鋭くて、まるで刃物で、触ったら本当に切れて血が出るんじゃないかと思うくらい、エッジのきいたキレッキレの音なので、やはり聴き疲れがしてしまいます。
ただしアキュフェーズのディスク再生の音と比べると、ディスク再生が重心が下がったのに対して、こちらはハイ上がりで、同じ音源なのに音が高くなったように聞こえ、バイオリンの音が全然違います。
ディスク再生の力強さに対し、こちらはしなやかでなめらか、ディスク再生が男性的ならこちらは女性的な音です。
おなじDACなのにこうも違うかと思うほどの変わりようで、おかげでNASの音質的な存在意義ががぜん出てきました。
というわけで、今3種類の音が聞けるわけですが、TPOに合わせて、好きな音を選べるという、かなり贅沢なシステムになりました。
本当は3者それぞれに長所もあれば弱点もあるので、それぞれの長所を生かし、弱点を克服した、いいとこどりの音が出せれば完璧で理想の音になりますが、それは無理なので、短所には目をつぶって、どれかを選ぶしかありません。
人間と同じで、長所だけで短所のない人はいないようなものです。
一番ストレスなくリラックスして聞けるという点では、今までずっと長く聴いてきたマランツですが、それだけ聞いていたらそれで十分なのですが、いざアキュフェーズのディスク再生の、マッチョな音の生々しさを聞いたり、クリプトンの、得も言われぬ、澄み切った、艶やかで、輝くジュエリーのような美音を聞かされると、やはりマランツでは満足できなくなってしまいます。
いずれにせよ、これはもうまぎれもなくハイエンドの音で、かなりレベルの高いところの話だと思います。
先日いつもオーディオショップのイベントで、新しいスピーカーの音を聴いてきましたが、我が家の音に比べると、1ランクも2ランクも格下の音で、てんで話になりませんでした。
ということで、オーディオフェスタ・イン・ナゴヤや、ショップの大商談会でも、もっとすごい音は聞いたことがあるのですが、総額1000万円を超えるシステムで、非現実的ですので、もう深追いはしません。
今まで聴いた最高の音が95点とするなら、我が家の音は90点です。
100点は頭の中の想像上の理想の音か、生演奏の音ですから、現実にはないものですが、95点を追いかけて地獄の沼にはまるより、90点で良しとして満足して聞いていた方がいいと思います。
そろそろ私もオーディオ沼、依存症から脱出するときです。
結婚20周年を機として、これからも浮気などせず、離婚するなんてこともなく、一生今のシステムと添い遂げたいと思います。
それにしても、いったい今までにいくら使ったんでしょうか。それを考えると唖然としますが、もう過去の話です。
それではまた。
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